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ベートーヴェン弦楽四重奏曲第12番変ホ長調作品127

今日はベートーヴェンの弦楽四重奏曲を。
第12番変ホ長調作品127、ベートーヴェンの後期の四重奏曲の入り口にあたる曲ですね。ベートーヴェンは第11番の「セリオーソ」を書いてから10年あまり四重奏曲を書かなかったのですが、ガリツィン公爵からの依頼を受けてまたこの分野の作曲を始めたそうですが、いずれも不朽の名作という以外ないものばかりです。個人的に特に好きなのは14番と16番ですが今日は12番変ホ長調作品127です。正直いって後期の曲でもこれは他の曲に比べると影がうすいというか、聴く頻度が低かったのです。後期のものと中期のものとが混ざっているようでもあり、これを聴くなら他のを、そう思うことが多かったのですが最近は気に入っています。余談ですがこの12番と最後の16番では古典的な4楽章構成になっているのが興味深いところです。
第1楽章はベートーヴェンらしい意志と推進力を感じさせる力強い音楽。続く第2楽章は他の3つの楽章に比べて倍近い長さの変奏曲でこの曲の最大の聞き物。ベートーヴェンらしく変奏を重ねていくにつれて音楽が、叙情が膨らんでいくさまが素晴らしい楽章です。
第3楽章スケルツァンド。ベートーヴェンはスケルツォの名手です。メンデルスゾーンも名手でしたが、まるで違うスケルツォなのが面白いです。この楽章は途中でラズモフスキー第2番のフィナーレに似たメロデディがあります。
そして終楽章。フィナーレと書かれているだけなのですがアレグロ楽章でしょう。
比較的特徴のないメロディなのですが4台の楽器が様々な綾をなしながら盛り上げていってしまうのはベートーヴェンの真骨頂、実に聞き応えのある曲、充実感を与えてくれる終曲です。ベートーヴェンらしい力強さと後期特有の透明感に溢れた名曲と改めて思いました。

聴いたのはスメタナ四重奏団のCD。実は他の演奏を予定していたのですが、どうもしっくりしないので結局は無難な選択になってしまいました。

127.jpg

ベートーヴェンの音楽に対する意気込みを感じさせないではいられない力のこもった熱演。四つの楽器から熱気が伝わってくるようで引き込まれてしまいますね。
スメタナの美点はそんな演奏でも硬質になったり荒くなったりしないことか?
つまりアンサンブルが緻密であるという結果なのでしょうか?
気迫、柔軟な力感、清澄な歌、特にそれに伴ってわき上がってくるような高揚感が素晴らしい。自ずと曲の良さが浮かび上がってくるような演奏、この中期の力強さと後期の自由さがない混ぜになったようなこの四重奏曲を十分に堪能させてくれました。ベートーヴェンと正面から向き合った再聴に耐える名演であると思いました。世評が高いのも納得の一枚でした。

録音は1971年。プラハ、芸術家の家。各楽器が明瞭に録られていて四重奏曲を聴くうえに過不足ない録音。欲を言えばやや音像が大きめなのと潤いに欠けること。
それに演奏者の気配のようなものが希薄なことでしょうか? 92点


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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第12番を東京クヮルテットの演奏で聞く(RCAの旧全集より)

今回は恐らく初めてだったと思いますが、珍しく室内楽作品を取り上げてみたいと思います。初めての室内楽に何を取り上げようか迷ったんですが、大学生の頃に毎日のように親しんだアルバムがありまして、それが東京クヮルテットによるベートーヴェンの弦楽四重奏曲第12番...

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NO TITLE

私はこの曲の第2楽章、変奏曲が大好きですね。

最大のききものとお書きになっていますけれど、本当にそう思いますよ。何度この楽章だけを聴いたことでしょうか。


この音楽なら、どの団体だって良いのですけれど、私の場合は、ラサールSQです。ラサールのLPの方をいまだもって、大切に聴いています。


スメタナSQも、興味深いですね。記事を見ると、聴いてみたく思いますね~。
スバラシ(文章が)。!

NO TITLE

こんにちは。
バルビさんの書き込みに反応して・・・
ラサールのベートーヴェン後期SQ、
来月ブリリアントから発売されます。
名のみ高く入手困難だった名盤が廉価で発売ということで
さっそく予約しました。
大変楽しみです。

NO TITLE

バルビさん、おはようございます

生来の文章下手な人間
学校での作文が大の苦手でした
今でもブログを書くのに気が重くなることがあります

そんな拙い文章を褒めていただけるとは!!
励みになります、ありがとうございました

NO TITLE

木曽のあばら屋さん、おはようございます

ラサールの評価の高さは知っていましたが
一枚も買うことなく時間が過ぎてしまいました

今回その名盤が格安で入手できることを知り
私も予約いたしました。

こういう名盤がこんなに安くていいのか
そんな事も考えてしまいますが。。。

ラサールの後期全集…

CDの輸入廉価盤(DG)を持っていますが、我家の装置で聴くと、潤いのないカサカサの音で、ちょっと聴く気になれないでいるのです。
LPでは13番しか聴いていませんが、CDで聴くような印象は無かったはず。
ブリリアント盤の音質についての天ぬきさんのレポート、楽しみにしています!
良いようでしたら、買い直したいと思っています…。

で、私はメロスSQの演奏が現在の愛聴盤です!

NO TITLE

さすらい人さん、おはようございます

>我家の装置で聴くと、潤いのないカサカサの音で、ちょっと聴く気になれないでいるのです。

推測ですがさすらい人さんの立派なオーディオでそれでは
我が家の装置ではとても酷い音になる予感がします
予約、取り消そうかな??(苦笑
音の悪いもの苦手なんです(^^ゞ

でもくHMVですとマルチバイで3枚組が1500円しないですね
この価格なら買ってみましょうかね

メロス盤は未聴です、すいません

ラサール盤の音質に関してのお詫び

天ぬきさま、お早うございます。
迂闊なコメントをしてしまい、申し訳なく思っています。

マスタリング方法が変われば音質も変わるということを耳にしていましたので、
ブリリアント盤の音質が良ければ、もう一度聴き直したいとの意図で書きましたが、
せっかく楽しみにしておられる方々には、不快感を抱かれたかもしれません。

以降、細心の注意を払ってコメントさせていただくように留意しますので、
今後ともよろしくお願申し上げます。

NO TITLE

さすらい人さん、おはようございます

こちらこそ軽率でした
録音の良くないものは苦手なので軽い気持ちで書いてしまいました

まったく気にしておりません
それどころか貴重な情報をいただいてありがたい気持ちです

今後ともお気軽にコメントをいただければ幸いです

Op.127

こんにちは。先日、山形弦楽四重奏団野定期演奏会で取り上げられ、大いに認識を新たにしました。ふだんは同じくスメタナ四重奏団の演奏で聴いていますが、やっぱり眼前の演奏はいいですね。演奏する側もスタミナを要求される大曲だということを、あらためて実感しました。第2楽章の魅力は格別です。

NO TITLE

narkejpさん、おはようございます

眼前の演奏はいいでしょうね
室内楽は小さな空間で演奏されるの余計ですね

演奏者にとって最後まで気が抜けない弦楽四重奏曲
ベートーヴェンのこの曲などは特に大変なことでしょう

第2楽章は素晴らしい音楽ですね
気付くのが遅かったです(^^ゞ

NO TITLE

予告を頂戴していたのに、旅行&仕事でコメントが遅くなりました。
つまみ食いでいくつか聴き比べをしてみたのですが、モノラル録音のバリリ四重奏団の演奏が自分には一番しっくりきます♪
天ぬきさんが「しっくりこない」と書かれていた演奏が気になりますね(笑)

中古CD屋さんにラサールQのベートーヴェン後期があってすごく欲しかったんですけれど、私もブリリアントからの再発を購入する予定なので見送りました。入手できる日が待ち遠しいです。

NO TITLE

ハルコウさん、おはようございます

「しっくりこない」というのはイタリアの四重奏団でした(バレバレですね)
沢山の演奏を聴いていないのに偉そうなことは言えないのですが。。。

バリリの演奏では拙ブログでは14番を取り上げました
これは気にいっています

ラサールのセットは予約をしました
安価ですが一月先なのが残念です

諸兄の審美眼の高さに敬服致します。

天ぬきさん、お久しぶりです。
ベートーヴェンの12番のクヮルテットは私の一番の愛聴曲であります。こうして取り上げて頂けると嬉しくなりますね(^O^)
全曲通じて聞き所が満載、ベートーヴェンの新たな境地のスタートかと思うと本当に尊敬の念に堪えません。

取り上げられたスメタナSQの演奏、おっしゃる通りライヴと間違えるほどの大変な熱演だと思います。
そして、コメントされている皆さんの審美眼にも敬服せずにはいられません。皆さん素晴らしい名盤をお聞きですね。

私からのほんのささやかな情報ですが、皆さんの中にご存知の方がいらっしゃるか分かりませんけれども、ゲヴァントハウスSQの全集が隠れた名盤です。まだ入手可能と思います。非常にお買い得な価格のはずですので、ご興味があれば是非。

いずれこのゲヴァントハウスの名演も取り上げます(^O^)

ありがとうございました。

No title

サヴァリッシュさん、おはようございます
返事が遅くなりました(__)

後期の四重奏曲の中で12番だけが疎遠になっていましたが、やっとその良さに気がついた次第です。

私はごく普通の愛好家なのですが、コメントしてくださる皆様に助けられて何とかブログを続けられております。

ゲヴァントハウスの全集は入手したのですが、この暑さで殆ど聴いておりません。秋になったら記事にしたいと思っているところです(^^ゞ

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